2012年03月16日

瓦礫広域処理 私の考え  衆議院議員・気象予報士 斎藤やすのりBLOGより

瓦礫広域処理 私の考え

衆議院議員・気象予報士 斎藤やすのりBLOGより。
http://saito-san.sblo.jp/article/54471531.html



3月6日に「みんなの力で瓦礫処理」という新聞の全面広告が出ました。

gareki-thumbnail2.jpg

「瓦礫処理が進みません、皆さんで分かち合ってくれ」ということですが…、そもそも、なぜ、瓦礫処理が進んでいないのか?あたかも広域処理が進んでいないから、瓦礫が片付いていないんだというキャンペーンが行われていますが、私は非国民扱いされるのを覚悟で、今回、この広域処理について厳しい意見を述べたいと思います。

がれきの量は阪神淡路大震災の時は2000万トン、東日本大震災2300万トン。総量で言えば、そんなに変わりません。ところが、1年たった瓦礫の処理率は東日本大震災が6.7% 阪神大震災は60%。10倍のスピードです。東日本大震災は津波、原発事故、広域の災害という条件があるので、単純にはくらべられませんが、それでも、なんなんだ、この遅さはと。今回、私はあるものに注目しました。がれき置き場の焼却炉です。阪神大震災で神戸市や西宮市で焼却炉が設置されたのは震災後3か月。その後、焼却炉は15台(兵庫県では34基)増設し、神戸市の800万トンの瓦礫を処理したのです。

私はやはり焼却炉があるか、ないかというのが重要なポイントなのではないかと思います。
何せ、宮城県では震災から1年経っているのに、仙台市の3つの炉以外は動いていないのですから。
ちなみに唯一がれき置き場に炉が設置されている仙台は独自の瓦礫処理方式を取っています。

91-thumbnail2.jpg

・津波被災地に3か所
・1次置き場で分別焼却
・リサイクル率50%以上
・予定より前倒しして処理早く終了
・他自治体からの受け入れも
・焼却灰の放射能検査も

間違いなく、被災地で最も進んだ瓦礫処理の事例です。仙台市長から聞いた話ですが、震災後すぐにリサイクルの専門家を呼んで、この体制を考えたそうだ。マンパワー、財源の余裕がある政令指定都市だからできたということがありますが、仮設置き場で分別もやる、焼却炉を作る=仙台方式を国や県はは積極的に取り入れることを考えなかったのだ。

陸前高田市の市長も著書の中で「市内にがれきのプラントを作れば、自分たちの判断で今の何倍ものスピードで処理ができると考え、そのことを県に相談したら、門前払いされた」と書いています。阪神大震災の治験なども今回の東日本大震災では全然、生きていないように思えます。

宮城県南部の岩沼市や山元町では処理量ゼロですよ。つまり、仮置き場に搬入されただけ。
仙台と同じように、広く平地が広がっています。大きな仮置き場があるんです。
条件は同じです。仙台は13万トン、1割も処理が進んでいるのにです。同じ県南の亘理町の役場に、なぜ処理が遅れているのか聞いたら、『焼却炉のある、なしが大きくかかわっているし、県も、役場もノウハウがなかった。』と言っています。率直に言うと、国も、県も焼却炉の設置を促進してこなかったのではないか。いま、作っているとか、間もなく動くということではなくて、なぜ、震災後すぐに焼却炉設置しなかったのだろうか?

一方で釜石市は可燃物の処理はできているけど、不燃物の処理に困っている。
埋め立てる場所がない、コンクリートがらなどを埋戻し材として使えればいいけど、あてがない。
それから陸前高田市の方は高田の松原の松の流木の処理に困っている。木材のリサイクルができればいい。バイオマスの資材として使いたい、その施設があれば瓦礫の問題はある程度解決する。この不燃物の処理、リサイクルについても国は積極的にコミットしてこなかった。東北のがれきを東北外に持ち出すのではなく、コンクリートがらが必要な自治体、可燃物が欲しい工場などをマッチングしたり、リサイクル施設の建設などをバックアップすれば雇用は増えるし、資材を確保できる。

私は瓦礫については焼却システムの増強、リサイクルの促進で
広域処理に回す瓦礫というのは相当、少なくなくできると思っています。
この瓦礫は被災地に雇用を生みますよ、がれきの分別だけでなく、
復興の資材として様々使えるわけです。

南相馬市の桜井市長は瓦礫を使って、防潮堤を作りたいと言っています。
宮城県の岩沼市も津波の破壊力を弱めるための
10mの丘を瓦礫で作る計画も立てていた。

ところが、これらも進んでいない。

焼却炉はここまで設置せず、復興資材として使うということもほとんど明確にせずに
多くの瓦礫を手つかずにしてきたんです。
それをいま、あたかも広域処理がされていないから、受け入れ自治体が少ないから
瓦礫の処理が遅れているというのは責任転嫁のような気がします。

見た目圧迫感のある、心の復興に足かせになっている「瓦礫」や街の復興障壁になっている「瓦礫」、こういうのはリアス式海岸の場所、気仙沼、南三陸の瓦礫でしょう。ただ、こちらも街のはずれ、山のほうに分別をする2次の仮置き場に瓦礫を移動すれば、圧迫感はなくなる。そして気仙沼に焼却施設ができれば、復興の足かせにはならない。逆に雇用が生まれる、埋戻し材も確保できると思います。

税金が瓦礫の運搬に大量に投入されて、瓦礫は拡散する。一方で被災地では新しい建材をさらに税金で購入しなければいけない。私はみんなの力で瓦礫処理というのは2の次でいいと思います。地元できちんと処理できるようにする環境を整えることのほうが絶対にプライオリティが高くなければいけないと思います。


posted by ぱわふる at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 広域処理してはいけない理由 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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