2012年04月26日

【ボクとママの放射能教室】シーベルトは2つある ある臓器か、全身か

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tohokujisin/kyoushitsu/list/CK2012032402000102.html
東京新聞より。

「ただいまあ」

「お帰り。遅かったのねえ。もう外が暗いのに」

「サッカーの練習が長引いちゃって。ところでママ、ベクレルとセシウムってどう違うの?」

「いきなりか。うーん、いい質問ですね、と言いたいところだけれど、それは違いすぎるね。せめてベクレルとシーベルトはどう違うの?って聞いてほしかったな」

「じゃあ、ベクレルとシーベルトはどう違うの?」

「どちらも放射線や放射能の単位。多ければこわいってことかな」

「それだけ?」

「物足りないかな。それじゃもっと話してあげようか。ベクレルは、セシウムとかヨウ素とか、放射性物質が持っている放射能の強さ。シーベルトは放射線を人が浴びたときの影響を表す数値なの」

「あまりピンと来ないな」

「玄関に明かりがついているでしょ。これが豆電球だったら、少し離れればちっとも明るくない。シャンデリアだったら、相当遠くでも明るいよね。ベクレルは、電球そのものの明るさで、シーベルトは手元の明るさだと思えば、だいたい間違いない」

「だいたい?」

電球.jpg

「ベクレルはともかく、シーベルトはややこしい。シーベルトで表されるものは、本当は二つある。一つは等価線量、もう一つは実効線量。等価線量の方は、わりと単純に、ある臓器の被ばく量を表したもの。体全体を考えるのが実効線量で、放射線の影響を臓器ごとに重み付けして足し合わせた平均値のようなものね」

等価線量.jpg

「ちんぷんかんぷんだね。でも、どうしてそんなことをするの」

「体の一部だけ被ばくするときもあれば、全身被ばくするときもある。いろいろな場合に対応するためかな。たとえばヨウ素を吸い込むと、甲状腺という小さな臓器に主に吸収される。『甲状腺で八七ミリシーベルトの被ばく』っていうニュースが流れたんだけど、これは等価線量のことで、実効線量にすると三・五ミリシーベルトにしかならないんだって」

「訳わかんない」

「シーベルトって、重さあたりのエネルギーだから、軽い甲状腺で大きい数字が出ても、全身でみたらぐんと小さくなる。そうねえ、お勉強にたとえたら、等価線量は科目ごとのテスト結果で、実効線量は合計点を科目の数で割ったようなものかなあ。まあ、これは大学の放射線専門の学科で習うレベルだから、キミが理解できたら、ママの説明がよほどじょうずってことになるわね」

「大きくなればわかるようになるかな」

「シーベルトは普通、実効線量のことだけど、ときには等価線量のことを言っている場合もある。新聞でもテレビでも、どちらなのか言わないから、混乱するわね。放射線のことを教えてもらう機会があったら『先生、それは等価線量ですか実効線量ですか』と聞いてみたらどう? ロングシュートを決めたときみたいに、視線がキミに集中するのは確実だよ」

「またそれかよ」

posted by ぱわふる at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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