2012年04月17日

瓦礫の広域処理問題の発端は?

瓦礫の広域処理問題について考える時に、そもそも、いつ、どうやって広域処理という話が出てきたのかを知りたいと思い今までの経過をたどってみました。

◆平成22年3月(震災の前年)

環境省より「災害廃棄物処理に係る広域体制整備の手引き」が出されています。
http://www.env.go.jp/recycle/report/h22-02/main.pdf#search='環境省 「災害廃棄物の広域処理体制の構築の協力要請」'

◆平成23年3月

東日本大震災発生。福島第一原発が爆発

◆平成23年4月8日

環境省は「災害廃棄物の広域処理体制の構築に関する調査」を自治体に行い、災害廃棄物(瓦礫)が放射性物質を含むという認識がなかった多くの自治体は受け入れ可能との回答をしています。

◆平成23年4月14日

福島第1原発:がれき処理宙に 汚染懸念、一般業者扱えず
(毎日新聞 2011年4月14日 11時10分(最終更新 4月14日 11時36分)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110414k0000e040036000c.html

 東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故が、がれきの処理に影を落としている。原発周辺では、いまだに津波によるがれきが大量に放置されており、放射性物質による汚染が懸念されている。【渡辺暢】
 地震や津波で発生したがれきは「災害廃棄物」と呼ばれ、通常は廃棄物処理法に基づいて市町村が処理する。ただ、東日本大震災ではあまりに膨大なため、国が費用を全額負担する方針だ。しかし、福島県産業廃棄物課の担当者は「放射性物質で汚染されたものは災害廃棄物として扱えない」と指摘する。廃棄物処理法の条文に「放射性物質及びこれによって汚染された物を除く」とただし書きがあるためだ。 同県産業廃棄物協会の木村光政事務局長は「現段階では我々には扱えない。汚染を拡散させたくはない。放射線量の安全基準を決めてほしい」と話す。一方、放射性廃棄物の扱いを定める原子炉等規制法は、原子力事業者から出たものだけが対象だ。原発の外の廃棄物が汚染されるケースは、そもそも想定されていない。
 経済産業省原子力安全・保安院は「放射性廃棄物として扱っていいのか分からない」と困惑する。同院には、がれきの処分について廃棄物業者などからの問い合わせが相次いでおり、「ひとまず安全に保管するよう指導している」(放射性廃棄物規制課)という。
 法のはざまで、汚染されたがれきの処理が滞ることが懸念されるが、似たケースは既に起きている。
 今月4日、青森市の産業廃棄物処理施設に搬入された牛の肉骨粉から1時間当たり最大0.16マイクロシーベルトの放射線が検出された。青森県環境政策課によると、この肉骨粉は、福島など東北6県から搬入された死亡牛を八戸市の工場で処理したもの。同課は原発の影響と推定しているが、取り扱いを定めた法令がないため、当面は業者が保管せざるを得ないという。環境省の推計では、震災で発生した福島県内のがれきの量は、建物のみで290万トン。汚染されたがれきの扱いについては関係省庁で協議が続いているが、結論は出ていない。

◆平成23年4月15日

一般ごみか放射性廃棄物か=退避圏外がれき、処分で問題−法の谷間、政府が対策検討

 福島第1、第2原発の避難・屋内退避区域(半径30キロ圏内)の外で、がれき(災害廃棄物)に大気中に飛散した放射性物質が付着していた場合の処分方法が問題となっている。環境省が所管する廃棄物処理法では放射能を帯びた廃棄物は対象外とされ、経済産業省や文部科学省が所管する原子炉等規制法では、原子力関連施設の外で放射性廃棄物が大量に発生する事態を想定していないためだ。経産省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は15日の記者会見で、「法律の間に落ちてしまっており、どこが担当するのかはっきり決まっていない。早急に対策しないといけない」と述べ、滝野欣弥官房副長官が調整に当たっていることを明らかにした。原子炉等規制法の対象は、放射線量が年間10マイクロシーベルトを超える廃棄物。原発では使用済みの作業着や部品などの低レベル放射性廃棄物は所内で埋設処分したり、ドラム缶にコンクリート詰めにして専用処分施設に運んだりしている。
 保安院によると、一般人の医療を除く被ばく許容限度は年間1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト)で、同10マイクロシーベルトはこれに比べ十分低い。このため、放射性物質が付着したがれきについては基準をある程度緩和したり、空気中の放射線測定やサンプル調査で線量が基準値以下の地域では一般廃棄物扱いにしたりする措置が考えられるという。(2011/04/15-17:38)
ソース http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011041500649

◆平成23年4月17日
がれき処理の受け入れ打診 環境省、42都道府県にhttp://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041701000339.html
(2011/04/17 16:08 【共同通信】)

 東日本大震災で発生した大量のがれき処理を広域的に進める必要があるため、環境省は17日までに、津波被害が大きかった岩手、宮城、福島、茨城と遠隔の沖縄を除く42都道府県に対し、処理の受け入れを打診した。同省の推計では、倒壊建物のがれき量は岩手、宮城、福島の3県だけで計2490万トンと、阪神大震災の1・7倍超。津波などを受け使用不能となった焼却場や最終処分場も多く、被災自治体だけですべてのがれきを処分するのは困難という。
 このため42都道府県には、広域処理の協力を依頼するとともに(1)不燃物やプラスチックなど受け入れ可能な種類(2)処理できる量と処理方法(3)処理に要する日数―などの回答も要請。近くまとまる回答結果を踏まえ、被災地から持ち出すがれきと受け入れ先を調整する。
 がれき処理は自治体事務のため、搬出する自治体が受け入れる自治体と事務委託契約を結ぶ必要があるが、処理費用は全額国負担となる見通し。福島第1原発周辺の倒壊家屋などのがれきについては、放射性物質で汚染されている可能性があることから、扱いを関係省庁と協議している。


◆平成23年4月19日

震災がれき全国で処理環境省が要請
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20110419-OYT8T00067.htm

環境省は、岩手、宮城、福島3県の倒壊家屋などの災害廃棄物について、42都道府県に協力を要請し、広域的に処理を進めていくことを決めた。被災した3県と茨城県、遠隔地の沖縄県を除く42都道府県に要請した。処理可能量について回答を求めており、今月中に全国で受け入れ可能な総量がまとまる見通しだ。輸送経費は、国が全額負担する方向で検討しており、東北や関東地方の自治体での処理を優先させる方針。また、現状では被災市町村が受け入れ先の市町村と個別に協議するのは困難とみられ、同省が調整にあたり、処理の円滑化を図る。同省では、3県で発生した災害廃棄物は計約2490万トンに上ると推計。車や船舶、港湾などのがれきは含めておらず、量はさらに増える見込みという。
(2011年4月19日 読売新聞)

震災がれき処理、272市町村が協力表明
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C889DE0E5E2E4E6E7E3E2E0E2E2E6E0E2E3E39180EAE2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000
(2011/4/20 3:21 日経新聞)
 環境省は19日、東日本大震災で被災した家屋のがれきなどの災害廃棄物処理に、30都道府県の272市町村が協力すると表明したと発表した。受け入れ可能な最大量は被災した岩手、宮城、福島の東北3県の災害廃棄物の総量の約3割に相当する。セメント業界など民間企業にも協力を要請、3年間で処理を終える目標を設定している。30都道府県が表明した災害廃棄物の受け入れ可能な最大量は年約281万トン。内訳は焼却処理が年約180万トン、埋め立て処理が年約36万トンなど。目標としている3年間で約843万トンを処理できる計算だ。
 環境省の推計では、被災した東北3県の災害廃棄物の総量は約2490万トン。コンクリートは大半を再利用する計画。塩分を含む木材は、濃度が低ければ破砕し樹脂で固めた「パーティクルボード」と呼ばれる建設資材などとして再活用する。

がれき30都道府県受け入れ意向 処理量最大281万トン
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041901000888.html
2011/04/19 19:34 【共同通信】
 東日本大震災で発生した倒壊家屋など大量のがれきについて、30都道府県にある272の市町村や一部事務組合が処理を受け入れる意向であることが19日、環境省の中間集計で分かった。受け入れによる年間の処理量は中間集計段階で最大281万トン。同省の推計では、被災地のがれき量は岩手、宮城、福島3県だけで計2490万トン。被災自治体だけですべてを処理するのは困難なため、同省が岩手、宮城、福島、茨城、沖縄を除く42都道府県に処理を打診していた。
 中間集計によると、受け入れ可能な量は、紙くずや木くずなど可燃物の焼却処理が関東や中部、近畿の自治体を中心に年間最大180万トン。廃プラスチックや建物廃材などの破砕処理が65万トン、最終処分場への埋め立てが36万トンだった。
 環境省は最終集計がまとまりしだい、搬出するがれきの受け入れ先を調整。西日本などの遠隔地には、鉄道や船舶による搬送も検討している。 (もうこの時点で西日本への船舶での搬送が考えられていたのですね) 広域的な受け入れのほか、宮城県と仙台市が焼却炉計9基の新設を予定するなど、被災自治体でも処理能力の強化が検討されている。
 福島第1原発周辺の放射性物質で汚染された可能性のあるがれきをどう扱うかは、関係省庁が協議を続けている。

◆平成23年4月20日
被災地でアスベスト飛散、撤去作業で増える恐れ
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20110420-OYT1T00686.htm
(2011年4月20日17時36分 読売新聞)

 東日本大震災の津波被害を受けた宮城県の沿岸部で、仙台弁護士会の弁護士らがアスベスト(石綿)の飛散状況を調べたところ、調査した4地点すべてから検出された。
 建物の倒壊で、建材に含まれていたアスベストが飛散したとみられる。検出量は大気汚染防止法で定める基準を下回ったが、がれきの撤去作業で飛散量が増える恐れもあり、同弁護士会は早急に対策を取るよう近く国に要望する。
 調査は7日、住宅の健康問題などに取り組む弁護士らが塩釜市北浜、名取市ゆりあげ、多賀城市栄、仙台市の仙台新港で実施。各地で採取した大気を分析会社が測定した結果、塩釜市で1リットルあたり2本、その他3地点ではそれぞれ0・5本のアスベスト繊維が検出された。


林市長も「可能」との認識、震災被災地からの災害廃棄物受け入れについて/横浜
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1104210014/
(神奈川新聞, 2011年4月21日)
 東日本大震災の被災地からの災害廃棄物受け入れについて、横浜市の林文子市長は20日の会見で、「要請があれば検討したい。協力はしっかり考えている」と述べ、受け入れ可能との認識を示した。
 林市長は「放射能汚染が確認された廃棄物を受け入れることはない」と断った上で、「市内焼却工場で受け入れた場合の最大処理量を調べたところ、18万トンまでは可能」とした。その上で、受け入れの際の課題として、「廃棄物が大きい場合は破砕が必要で、最終的には処理量が3分の1以下になるのでは」「焼却した後の灰の処理が難しい。資源化なども考える必要がある」と指摘した。
 一方、政府が検討している復興のスキーム(枠組み)をめぐっては、「復興に充てる国債を発行し、景気回復時の増税で償還していくスキームは国民に納得してもらえるのでは。ただし、復興に必要な中身や、税目を何にするのか、そのメリット、デメリットなどを国民にきちんと説明することが必要。とにかくスピード感を持って着手すべき」と注文を付けた。

◆平成23年4月22日

 厚生労働省のHPには、このような記載があります。
被災地でがれき処理を安全に行うために気をつけていただきたい事項をお知らせします
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001a5xh.html
ここでは、放射性物質による汚染については全くふれていませんが、PCBや石綿の危険性にはふれていますね。この頃の多くの自治体の認識はまだこの程度だったと思われます。

◆平成23年5月15日
震災によるがれき処理へ規制緩和 環境省、再委託可能に
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011051501000377.html

 環境省は15日までに、東日本大震災で発生した大量のがれきの処理を加速するため廃棄物処理法の規制を緩和し、地方自治体からがれきの収集や運搬、最終処分などを委託された民間事業者が、別の業者に再委託することを特例で認める方針を決めた。近く関連政令の改正を閣議決定する。再委託は、処理責任の所在があいまいになり、ごみの不法投棄や放置といった問題につながる恐れがあるため、廃棄物処理法で禁止されている。しかし震災で発生した倒壊家屋などのがれきは大量で、津波により塩分を含んでいるなど処理に専門技術が必要なものも多く、小規模な市町村が個別のケースに応じて委託契約を結ぶのは非効率との指摘が出ていた。環境省の推計では、壊れた建物のがれきは岩手、宮城、福島3県だけで計2490万トンと、阪神大震災の1・7倍超に上る。このうち11日時点で仮置き場に搬入された量は14%にとどまるなど、処理が滞っている。再委託が可能になれば、自治体からがれき処理を一括して委託された事業者が、焼却や埋め立てといった作業ごとに専門業者へ再委託することで処理がスムーズに進むと期待され、自治体にとっても委託業務が簡素化できるメリットがある。
 環境省は今後、再委託先での適正処理を確認する仕組みや契約の公正確保、対象のがれきの種類などについて、関係省庁との調整を急ぐ方針。

◆平成23年6月5日

環境省は5日、福島県内の放射性物質に汚染されたがれきについて、排ガス処理用のフィルターがあれば既存施設で焼却処理を認める方針を固めた。金属スクラップなどリサイクルされる廃棄物は、一般の市場に流通しない形で再利用を模索する。またヘドロやコンクリートがらなどの不燃物は、一般廃棄物の最終処分場での埋め立て処分も検討する。同省は19日に専門家による安全性検討会を開き、最終的な処理方針を決める見通し。

◆平成23年6月9日
福島県知事「福島原発の最終ゴミ処分場は県内なんてありえない。場所は国が考えろ」

福島県の佐藤雄平知事は9日夜、東京電力福島第1原発事故で放射性物質が検出されたがれきの最終処分場について「福島県内はありえない」と述べ、県内建設を拒否する考えを明らかにした。県庁内で報道各社のインタビューに答えた。佐藤知事は同日、最終処分について環境省の南川秀樹事務次官から説明を受けた。南川次官はこの後、記者団に「県外は考えにくい」と述べ、福島県内に最終処分場を建設する考えを示唆していた。
知事は、近藤昭一副大臣や南川次官に最終処分場を受け入れない考えを電話で伝えたという。知事は「唐突だ。原子力政策は国策。国でしっかり考えてほしい」と強い不快感を示した。

◆平成23年6月20日

福島県内の汚染がれき、環境省が焼却容認 「高濃度灰」結論先送り

環境省は19日、福島県内の放射性物質に汚染されたがれきの処理に関する安全性検討会を開き、排ガス用のフィルターと吸着装置がある既存施設で焼却を認めるなどの処理方針を正式に決めた。焼却灰については、汚染濃度が低い場合は一般廃棄物の最終処分場での埋め立て処分を認め、濃度が高い場合は放射線を遮蔽(しゃへい)して一時保管する。同省は高濃度汚染の焼却灰なども同県内での最終処分を目指す方針だが、地元の反発などを考慮し、この日は決定を先送りした。同省は汚染がれきを仮置き場から移動しないよう要請していたが、今回の決定で焼却などの処理再開が可能になる。 同省は今後、地元自治体に方針を説明し、早ければ今月末にも処理を再開するよう要請する考えだ。

汚染がれきは、下水処理場の汚染汚泥の処理方針を参考にした。周辺住民の被ばく線量を年10マイクロシーベルト以下に抑えることを念頭に、放射性セシウムが1キロあたり8000ベクレル以下の焼却灰は、防水対策を講じた一般廃棄物の管理型最終処分場での埋め立てを認める。ただし、跡地は居住地などへの利用は認めないとした。焼却時にフィルターなどに集められた灰(飛灰)や、8000ベクレルを超える焼却灰は、放射線を遮蔽できるドラム缶などで、10万ベクレルを超える灰はコンクリート壁などで遮蔽できる施設でそれぞれ一時保管する。焼却施設や焼却灰を一時保管する施設や最終処分場では、放射線量のモニタリングを徹底する。
このほか、▽津波廃棄物(ヘドロ)やコンクリートがらなどの不燃物は一般廃棄物の最終処分場での埋め立て処分を認めたほか、金属スクラップなどのリサイクル可能な廃棄物は、原子炉等規制法で定められた「放射性物質として扱う必要がないもの (クリアランスレベル、年間0・01ミリシーベルト)」以下なら再生利用も可能などとした。原発事故で汚染された原発外の廃棄物の処分については、どの法律にも規定がない。このため、政府内で検討した結果、廃棄物処理法に基づいて処理することを決め、同省で方針を検討していた。同省は「最大限急いで結論を出した」と話し、今後は最終処分場の同県内への設置についても理解を求める方針だ。
ソース http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110620ddm002040099000c.html


◆平成23年7月14日
10万ベクレルまで大幅引き上げ=福島の放射性がれき埋め立て基準−環境省

 環境省は14日、福島第1原発事故で放射性物質に汚染された恐れのある福島県内のがれきの焼却灰について、一般の最終処分場での埋め立てを認める放射性セシウム濃度の基準を、現在の1キロ当たり8000ベクレル以下から10万ベクレル以下まで引き上げる検討を始めた。同省の有識者会議で、地下水への汚染防止策を施すことなどで、安全に埋め立てができる条件を整理する。
 同省は先月、8000ベクレル以下なら埋め立てを認め、このレベルを超えると処分場に一時保管する方針を示した。ただ、東京都や千葉県の一般ごみから、8000ベクレルを超える焼却灰が相次ぎ見つかっていることなどから、一時保管後の処分方法の検討を急ぐことにした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110714-00000142-jij-pol


posted by ぱわふる at 19:08| 山口 ☀| Comment(0) | 今までの経過 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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